フランチャイズにおすすめの業種とは
フランチャイズ加盟を検討している人の中には、フランチャイズに興味を持ちつつもどこに加盟すればいいのかわからない、という人も居ると思います。未経験ながらフランチャイズオーナーとして成功したいのであれば、まずは業種を選ぶところから始めましょう。
需要がある業種を探そう
フランチャイズに限らず、店舗運営をするのであれば最も大切なことは集客ではないでしょうか。
どんなにいい商品やサービスを提供できる体制が整っていたとしても、そこにお客が来なければ収益は生み出せません。
逆に、言い方は悪いですが、商品やサービスが多少悪いものであっても、そこにお客が来れば少なからず収益を生み出すことができます。

そう考えると、「ニーズの高い業種」を攻めて行くのが最もリスクを抑えられるのではないでしょうか。
たとえば学習塾の場合は、対象となるのは成績を伸ばしたい子供もしくは子供の成績を伸ばしたい保護者のどちらかしかありません。そのほかの人は顧客にならないんですね。
しかし飲食店やコンビニの場合はどうでしょうか。年齢や性別を問わず多くの人から必要とされていますよね。
もちろん、学習塾は客単価が高く、一度入塾してもらえば継続して売上を作れる点が魅力ですが、生徒一人を確保するまでが苦労します。
コンビニはニーズは高いものの競合も多いので、出店エリアを誤れば集客が困難になりますし、逆にいうと出店エリアさえうまくいけば安定した集客を見込めます。
飲食店に関してもニーズは高く競合も多い特徴がありますが、もともとのブランドのファンが多く、リピーターの獲得さえうまくいけば安定した集客が見込めます。そのため顧客満足度を上げる取り組みを行うことが鍵になってきます。
初めてなら店舗による差が生まれない方がおすすめ
初めてフランチャイズ契約を結んで一号店を出店するのであれば、オリジナル性を全面に押し出せるものよりもある程度は規格や仕様が定められたものの方がいいでしょう。

ひとつ例を挙げるとすると、サービス業は店舗によって差が生まれやすいですよね。
このサイトで取り上げている学習塾は分かりやすい例ですが、学習塾は各教室単位だけでなく講師単位でも実力に差が生まれます。
本部が適切な指導を行っているとしても、それぞれの講師によって得意不得意はありますし、教え方や生徒への接し方に関しても一人ひとり異なります。
つまり、これが「差が生まれる」ということです。もちろんその半面、その教室ないし講師単位で実力が認められれば、それが競合との差別化にも繋がるので圧倒的な集客力にもなり得るメリットがあります。
逆に、コンビニなどの小売店は提供するサービスや商品が一律です。コンビニの場合は商品を仕入れて販売しているだけであり、お客もそれ以上のサービスを求めないからです。ただしお客がそれ以上のサービスを求めていないということは、簡単にお客の期待を越えるサービスを提供できるということです。それこそ、レジでのお会計時になにか一言声をかけるだとか、常連のタバコの銘柄を覚えておくだとか、来店時に気持ちのいい挨拶をするだとか、工夫の余地はたくさんあります。
飲食店の場合は基本的には本部が決めたメニューをレシピ通りに提供するだけなので差が生まれにくいかもしれませんが、それを提供する際の接客態度を気にするお客であればそこで差が生まれます。
いずれにしろ、初心者であれば個性を出そうとせずに、安定した経営を目指せる業種から探していくことをおすすめします。
オススメの業種はこの3つ
フランチャイズ経営を始めるにあたって、ポイントをご紹介しましたが、どの業種にするか迷っちゃいますよね。ここでは、私がオススメする3つの業種についてご紹介します。是非参考にしてみてくださいね。
コンビニ | 飲食店 | 学習塾 | |
---|---|---|---|
オススメ度 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
メリット |
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デメリット | ブランド力がある分、何か不祥事があるとダメージを受けやすい |
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1.コンビニ
コンビニは老若男女問わず多くの人々が来店しますよね。その秘密は日常生活品から食品まで幅広く取り扱うことや24時間営業の利便性という点にあり、幅広い年齢層が利用します。つまり、多くの人々がコンビニに高いニーズを持っているから自然とコンビニに足を運んでくれるんですね。

顧客のニーズに応えられる商品の取り扱いに加えて、大体のコンビニは名前が知られていてブランド力があるため集客に困らないというメリットがあります。さらに、他の業種と比べて少ない資金で開業できることやマニュアルが確率されていることから、未経験でも参入しやすい業種であることがオススメの理由です。
一方、フランチャイズの中でもメリットが多いコンビニも時にはブランド力が売上にダメージを与える場合もあります。例えば、誰もが知っている大手コンビニだからこそアルバイトや社員、本部の不祥事がメディアで取り上げられると売上に響きやすいという性質を持つのです。
こんな風にデメリットを考えるとコンビニは良くないんじゃないかと思われそうですが、実際にこのようなことが起こるケースはほとんどありません。デメリットとメリットを比較すると圧倒的にメリットの方が上回るため、フランチャイズのコンビニは参入障壁が低くて安定した経営が見込めます。
2.飲食店
昔は家族で営む個人経営のお店や直営店なんかが商店街を埋め尽くしていましたが、今はフランチャイズの飲食店が目立つ時代になりました。

商店街や街中でよく目にするのはマクドナルドや大阪王将、CoCo壱番屋なんかですが「こんな近くに何店舗もあるのか!」ってほど近距離に建っていることもあり、近年フランチャイズ店が増えてきています。
それほど同ブランドの飲食店が多く立ち並ぶのは、フランチャイズの店舗数を増やすことで知名度や市場での競争力を着々と上げられる点にあります。
料理や価格・サービスが統一されてるから私たち消費者側もチェーン店には安心して入店できるという気持ちがありますが、実はオーナーも同じ気持ちです。統一されたマニュアルがあって安定的な成長ができるからノウハウがなくても安心して働ける仕組みが隠されているんです。
安心して働けると言っても昔からの名残からか、飲食業界は厳しい・ブラックだというイメージが根強くありフランチャイズ参入時に避けて通る人がいるのも事実です。そこで、飲食店の実情はどういったものか見てみるとどうやら3つのマイナス面があるようです。
- 厨房や客席などの設備が影響して初期投資が高額なところが多い
- 商品やサービスが統一されているから独自性が出せない
- 取扱う食品ジャンルの流行が去って経営困難になる可能性がある
資産・価値観・食品ジャンル選択面で課題があることが分かってきましたね。
しかし逆に言えば、これらの難点をカバーできる飲食店を探し参入する店舗を見極めさえすれば、フランチャイズの利点から飲食店経営は決して難しくはないと言えます。自分の価値観や資産、将来の市場情勢を見越して店舗選びをしましょう。
3.学習塾
大きな設備を用意しなくて済むことから開業資金が安くて資金準備に手こずらないので金銭面で塾経営への参入は非常にしやすく、自分の資産と相談しながらフランチャイズ業者を決めることが可能です。

さらに学習塾の経営に資格は必要なく、国民の3大義務でもある教育分野は非常に需要が高いのでターゲット層が限られていても生徒1人に対しての利益が大きく、儲けやすいと言われています。
このことから学習塾経営は生徒の数が増えるほど利益があがる仕組みであることが分かりますね。また、短期集中コース等を除けば生徒の多くは卒業まで在籍するので1人の生徒が入塾したらある程度先の利益が約束されることが学習塾独特の経営安定化の鍵です。
しかし近年問題視されている少子化が生徒数減少の要因となり、学習塾経営に大きな打撃を与え続けている厳しさも存在します。今後も集客の困難が続くことが年毎の少子化率データを見ても分かります。子供が年々少なくなっているのに塾数は増える一方で競争率が激しく、売上アップのためには生徒を呼び込む工夫が必須となります。
そのため、フランチャイズだからといって安心せず集客などの課題解決のために積極的に動ける人が塾経営に向いているでしょう。そして何よりも向いている人物像は、「学習塾は子供の手助けをし日本の未来を支えることができるビジネス」と捉えやりがいを感じられる人だと思います。